エンゲージリングを贈られたあとに、金属アレルギーが発症したら
まずはそれが金属アレルギーが原因か、それとも指と指輪とのすきまに残った洗剤類に起因するのか、皮膚科に判断を委ねることを促す方が多いのですが、実際に皮膚のパッチテストの信頼性はあまり高くはありません。適切な処置により、かゆみや赤くはれた症状を確認できるといっても、24時間後の検査、48時間後の検査、そして1週間後の検査といった具合に1週間のうち計4回も通院を強いられ、かゆみをともなうつらいテストです。
反応が強く出て色素沈着する例もないとは言えないテストです。上背部(背中の肩甲骨との真ん中)に貼ります。下背部や前腕には偽陰性を生じることが多いため貼りませんが、患者側としては痒くなって掻かないようにするため上背部に貼られると感じるようですが、貼る部位はたくさんのテスト結果をふまえ偽陰性が少しでも少ない箇所が選ばれています。
皮膚科の中には、ファーストピアスを置いているクリニックもあり、それらのピアスはチタン製です。
一番金属アレルギー反応を起こしにくい金属に一番にチタンをあげている医院もあります。
金属アレルギーのパッチテストは必ずしも万全なものではありません。
パッチテストを薦める皮膚科よりも、万全ではないことを正直に掲げる良心的なクリニックもあります。
こちらのアレルギー皮膚科ではどのような感作源からアレルギーが起きるかが表にまとめられています。
金属アレルギーに関して詳細かつ良心的な解説のあるクリニック:
パッチテストを行う皮膚科
シールを貼るパッチテスト以外の方法には、採血した血液中のリンパ球と金属との相性を測るリンパ球幼若化試験という免疫学検査もあります。ただしこれは正常な人でも陽性になることが多いため、診断に有用とはいえません。
金属アレルギーのある方が結婚指輪をあつらえる場合、気をつけたいこと:
マリッジリングの内側に刻印が入っている場合が多いですが、文字のへこみの中に細菌がたまる材質と消毒作用のある金属(チタン)とがあり、つけっぱなしで長年愛用した結婚指輪が不衛生になっていることも考慮します。
指輪の汚れは細工の凝った造り、ダイヤを留めるツメの部分など細かい凹凸に残りがちです。超音波洗浄し清潔を保つことも金属アレルギー対策につながります。
アレルギーの症状が出てしまうけれど、それでもダイヤモンドの婚約指輪をどうしても着けたい
ゴールド、プラチナ素材のエンゲージリングをせっかく贈られたのに、金属アレルギーが出てしまうということがあります。
プラチナリングから、ダイヤモンドだけはずして、金属アレルギー対応のチタンに作りかえるという方法
プラチナのまま使いたい場合は、着ける日に必ず毎日マニキュアを塗りかえるという方法
ゴールドかプラチナが皮膚に触れることさえ防ぐことができれば、婚約指輪を着けてアレルギーが発症するのを軽減できるわけです。気をつけなければいけないのは、ついつい毎日マニキュアを塗りかえる手間を省いてしまうこと。マニキュアは長時間金属を遮断出来ず、結局症状が出てしまうケースが多く見られます。
着用して指輪に臭いのある金属は要注意
真鍮製の指輪は匂いがしてくる指輪やブレスレットがあります
黄色くゴールドに良く似た色の金属は真鍮でできています。真鍮とはブラスbrassとも言います。鎌倉のgramの指輪などに使われている真鍮という金属があります。 真鍮という材質は汗に反応して5円玉のような金属臭がしてきます。5円玉も真鍮です。金属アレルギーでなくとも皮膚に青くあとが残ったりしてきた場合は真鍮から金属イオンが出て汗と反応を起こしているサインです。汗によってイオンが生じそれが皮膚を通過して体内でアレルギーの信号を発信して症状が出ます。
心理とアレルギーとの関係
もしも汗もまだかいておらず触れた瞬間にかゆいと感じるのは心理的なものです。イオンの発生前、イオンを媒介するものがなければ反応以前の問題です。例えば口内においてステンレスの器具が歯にふれてイオンを感じるのは唾液という媒体が口内に最初からあるからです。
歯科が使うパラジウムと金属アレルギーについて
歯科医師が使っているから「パラジウムは安心」かといえば、そうではありません。近年勉強熱心な医師によりパラジウムが含まれる銀の詰め物は使われないようになっています。海外では禁止されても国内の一部では使われ続けているところも残っています。パラジウムは金属アレルギーの原因となることが判明したからです。 歯科治療ではなるべく金属アレルギーを回避するため、メタルフリーの口内環境を目指しています。ではメタルフリーで金属でなければアレルギーは出ないのでしょうか?保険適用外のセラミックにもいろいろなものがあります。鋳造ガラスにはアルミナが含まれており、アルミニウムに対して敏感なひとには金属アレルギーの原因になります。そのほかジルコニウムの焼結体であるジルコニアセラミックが積極的に歯科に採用されています。ただ、金属でなければアレルギーにならないという説明では自然界の花粉の説明がつきません。卵アレルギー、小麦アレルギーなど体外物質のあらゆるものがアレルギーを引き起こす可能性があるのです。研究と臨床試験の結果を積み上げ、リスクが限りなく少ない物質のデータを集めるしかありません。パラジウムによるデンタル健康被害の文献はこちら
積みあがったチタンの安全性と金属アレルギー
日常のチタンの研究量はダントツで他の金属の比ではありません。多くの企業による製品との関連でチタンが広く研究され、金属アレルギーリスクから最も遠い金属として、安全性のデータが積みあがっています。
食器メーカーによるチタン製のカップやぐいのみ、チタンのフライパンも開発されました。食品添加物にも二酸化チタンの安全性が認可され、ガムにも入っています。化粧品メーカにも厳しく研究されファンデーションや日焼け止め、マニキュアにもチタンが配合されています。肌に直接触れる健康器具や下着、建材や屋根瓦、ガラスコーティングとチタンを使用するのメリットは枚挙にいとまがありません。
アレルギーの最も少ないチタン系で作る
純チタンのリングはもとより、例えばチタンの指輪の構造を2層にしてもらい、指に接触する部分だけチタン、ダイアモンドが留まっている部分は既存の貴金属といった工夫をするものがあります。
結婚指輪のリフォーム
ダイヤモンドのついた婚約指輪。どうしても毎日つけたい花嫁、けれど着けられなくなってしまう、そんな場合はリフォームを考えることに。
チタン専門店 ジュエリーショップに相談
チタン資料 出典元
タンタルによる金属アレルギー
ジルコニウムに起因する金属アレルギー
アレルゲンのしくみ
特異的に 反応する抗原とは原因の特定
金属アレルギーに対する研究はさまざわな機関によって進められています。最も安全度が高いとされた結果が積みあがった金属はチタン。
ある抗原を持つということは、そこに感作するきっかけが過去にあります。タンタルやジルコニウムに関してはまだ研究データがありません。人類が今後タンタルに触れる、ジルコニウムに感作するきっかけが生まれることで可能性もうまれることになります。 タンタルの指輪を着け続ける、ジルコニウムに直接触れるといった機会により、時間経過とともにあらゆる体外物質がアレルゲンになる可能性を持っています。